合言葉は花園

先日、バスに乗ったらラガーシャツを着たガチムチ兄貴がいた。
何故ガチムチ兄貴たちは揃ってラガーシャツを着ているのか。
兄貴たちは当然、というか大抵の場合ゲイであるが、それが即ラガーシャツを着ている理由とはならないだろう。
ガチムチ…ゲイ…ラガーシャツ…その関連性を探りながら停留所を知らせる電光掲示板を眺めていると
突然、「花園町」という文字が点滅した。
「次は〜花園町〜花園町〜…」
停留所を知らせるアナウンス。私は、全身に鳥肌が立つのを感じた。
そうだ。花園町といえば新宿2丁目のほど近く。
「新宿2丁目へは、こちらが便利です」とアナウンスが入ってもおかしくないくらいの距離である。
そして、ラグビーといえば花園ラグビー場高校ラグビーの聖地だ。
つまり、この「花園」というキーワードこそが、ゲイとラガーシャツを結びつけていたのである!
ガチムチ兄貴たちはラガーシャツを着ることによって、「花園(=2丁目)は俺たちの聖地だ」という密かなアピールをしていたのだ。
ゲイとラグビーの不思議な関連性。そういえば、ラグビーでは試合終了と共に敵味方関係なく互いを称え合うノーサイドの精神が尊重されているが、ゲイの世界にもまた、「恋愛は男と女でなされるもの」という固定観念を取り払ったノーサイドの精神が、息づいているといえるのではないだろうか。