かけらまたひとつ

母がこの本について話していた。
おこりんぼママ
あらすじは以下。

ママに怒鳴られたペンギンのぼくが、バラバラになってとんでいっちゃうのである。あたまはうちゅうに、おなかはうみに、つばさはジャングル…そして足だけになってしまう。しかし、途方にくれるぼくのかけらを拾い集めて縫い合わせてくれるのも、またママなのだ。

あらすじを聞いただけでも、ぞくっとして、のちに胸が苦しくなる。
バラバラになった子供の心も、親は回復させることができる。そのために親は、海でもジャングルでも宇宙にまでもいって子供のかけらを探してこなければならないんだけど。


でも、中にはかけらを探しに行くどころかバラバラにしたことも気付かずにどこかに行ってしまう親もいるわけで。そしたら子供は自分で探しに行くしかないんだ。自分のかけらを。
苦しみもがいて生きていく中で、誰かに会ったり、どこかに行ったり何かを知ったりすることで、自分の芯が強くしなやかになったと感じる瞬間がある。
それはきっと、自分のかけらをまたひとつ、見つけたときなんだろう。そんな風に思う。