正しさとか

正しさはただ、夜が明けること
正しさはただ草木が育ち、枯れ、朽ち果てること
そして私やあなたがやがて死ぬこと

正しさは時間の経過にしか機能しない

言葉は正しくない
ひとの心は正しくない

正しさの下において糾弾というものがなされるなら、誰も糾弾などされるはずがない
時間は糾弾しない

あなたが受けた糾弾らしきもの、それは糾弾などでは決してなく
石を投げたそのひとの弱さ、「正しさ」に見せかけた、そのひとが抱えきれなかった弱さでしかない

だから、怖がらなくていい
正しくなさに怯えなくていい
誰も正しくない
ただうつろうことだけが、正しい