茶碗1杯ねぇ

http://d.hatena.ne.jp/moleskin/20060315/p4
で知った。
荒川の演技「1杯のご飯程度」 仏公共テレビが謝罪
http://www2.asahi.com/torino2006/news/TKY200603150360.html

 問題視されたのは、リレハンメル長野五輪フィギュア男子で連続銅メダルに輝いたフィリップ・キャンデロロ氏が、逆転の金メダルを決めた荒川選手の自由演技の実況で「茶わん1杯のコメに値する」と評した発言。意図は不明だが、局側は「ご飯1杯」が日本の食習慣に絡めた「たわいもない」という侮辱と受け取られる、と懸念したようだ。

キャンデロロがどうゆう意図で言ったかは分からないけど、そんな悪意があって言ったわけじゃないと思うなぁ。キャンデロロっていうのはフランスのスケーターで、エンタテイナーとして素晴らしい素質を備えてた人。エキシビジョンでボクシンググローブ付けて「ロッキー」のテーマで登場したり、カッコいいのにアホなことをするステキ野郎。で、そんなキャンデロロがいたフランスには、同じ時期スルヤ・ボナリーってゆう女性のスケーターが活躍していたんだけど、彼女は黒人だったのね。
フィギュアスケート界はまー素人の私から見ても、白人優勢な世界なんだけど、その中でボナリーは奮闘していて、それでもやはり黒人という理由からか、不当なジャッジが下されることもあった。
で、キャンデロロはそんなボナリーとエキシビジョンでペアの演技をしたことがあったのね。まー当然ペアを組んで競技をしてるわけじゃないから、調和とかそういうのは全然なかったけど、競技では禁止されてるバックフリップを男女ふたりで決めたりしてすごいかっこよかった。キャンデロロはボナリーが黒人だということを全然気にせず、ひとりの競技者としてリスペクトしてるっていうのがテレビで見てる私にも伝わった演技だった。


だから、黒人であるとかアジア人であるとか、フィギュアスケートにおいて不利な立場にある人のことを蔑視したりするような人じゃないと思うんだ、彼は。moleskinさんが言うように、なんか聞きかじった日本語の言い回しを使ってみたかっただけとか、そういうアレで「茶碗1杯のコメ」ント(だじゃれ)になったんだと思いたい。なんか、「茶碗1杯は数分で食べられるけど、その中の米を育てるまでには膨大な時間や手間がかかる」みたいなさ! そんな週漫みたいな人情話がさ!! ……やっぱ、金メダルって簡単に取れるもんじゃないっていうのは、彼も競技者としてよく分かってるだろうしね。